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[更新]宇都宮市消防団第9分団(訂正・追記) [宇都宮消防更新車両情報]

 こん○○は。

 今年こそはと願いつつもまだまだコロナの終息も見えません。またこれ以上平和で健やかな日常を奪われる人が増えないよう、早期に世界に平穏が訪れますよう、ただ願うしかありません。



 翻って、先日我が地元宇都宮消防の活躍が全国区で取り上げられることとなり、一市民として非常に嬉しく、誇らしい気持ちになりました。 → 「朝5時、無言の119番… 「水の音」頼りに推理、高齢男性を救助 宇都宮市中央消防署 」(下野新聞)
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益々のご活躍を願っております。



 さて、少し話題は逸れましたが、そのような情勢下では私の活動範囲では特段の動きも無いことや、自身の加齢も相まって、またあっという間に時間が流れてしまいました。前回は令和2年度の更新車両情報の記事でしたが、今回は令和3年度更新の車両のお話です。

(たまにはある程度の体裁を以てアウトプットをしましょう、の回です。)


 宇都宮市の令和3年度予算で更新となる(なった)車両は、
常備消防
 ・タンク車(災対水Ⅱ) 1台 (西1(Tー10号))
 ・救急車 (高規格)  2台 (救急陽南1(5号)、救急東1(13号))
非常備消防
 ・積載車 (小型動力ポンプ付)
             6台 (清原3部、横川2部、瑞穂野4部、
                 雀宮3部、姿川8部、河内西7部 )
 ・ポンプ車(CD-Ⅰ) 1台 (市街地分団(第9分団))

となります。このうち、すでに救急積載は納入および運用開始済みです。(と、記事を温存してる間に全車更新配備済みとなりました。。。)

 今回はその中でも、市内では久しぶりとなる消防団のポンプ車の更新です。市内で最も新しい団ポンプ車が雀宮分団第11部のもので平成27年式のものになるので、実に6年ぶりとなります。

 現在宇都宮市消防局(常備消防)にはモリタ製ポンプを搭載した車両が1台もありません。モリタ製ポンプ車があるのは消防団(非常備消防)のみです。市独自予算更新に加えて総務省消防庁による配備分を更新分に充てるなどにより、消防団にはここしばらくモリタ製ポンプ車が連続して更新配備されていました。
7分団モリタ製.jpeg
第7分団(市街地分団 ※詳細後述)に配備されているモリタ製ポンプ車


 宇都宮市消防団には「市街地分団」と「周辺地分団」とがあり、前者が読んで字のごとく市街地を、後者が山林や河川敷がある地域を主に管轄に受け持つという特性の違いがあります。この特性の違いにより、市街地分団には即応力のある消防ポンプ自動車が、周辺地分団にはあらゆる場所の水利に対し柔軟な対応力のある小型動力ポンプ付積載車が配備されています。(※周辺地分団にも一部ポンプ車配備あり)

 そして、今回更新対象となるのは、市街地分団、そしてその中でも南の方面にある第9分団のポンプ車です。


それがこちら


宇都宮市消防団・第9分団  消防ポンプ自動車
全景公式側.jpeg
全景リア.jpeg
<スペック>
シャシ  日野デュトロ(XZU600E)
変速   オートマチック
艤装   ネイチャー
車種   消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型
ポンプ  A-2級・高圧2段バランスタービン
性能   放水量:約2400ℓ/分(規格圧)
その他  ショートホイールベース仕様
     電子制御消防車両コントローラー搭載
      (自動揚水・電子スロットル機能)
     赤色警光灯(大阪サイレン・NFーMLーVK2MーLA)
     赤色点滅灯(大阪サイレン・LFAシリーズ)、
     電子サイレンアンプ(大阪サイレン・TSKーD252)
     高輝度LEDサーチライト
     キャスター付背負器2式搭載
     令和3年度防衛補助活用

全景非公式側.jpeg
 主に受け持つ市街地=住宅街では狭い道路からのアクセスを余儀なくされることも多く、狭隘路での取り回し性を考慮してホイールベースの短いシャシがベースとなっています。また、昨今問題となっている機関員の人員確保を妨げず、緊急走行時の運転に集中できる等のメリットから、オートマチック変速方式が採用されたそうです。


 また車体の「R3防衛交付金」の表示から分かるように、宇都宮市には宇都宮飛行場(陸上自衛隊北宇都宮駐屯地内)があることから、防衛省特定防衛施設周辺整備調整交付金 を活用することができ(※申請すれば必ず全てに交付される、というわけではないそうです。)、今回はこれを活用しての更新となっています。


 赤色灯類・サイレンアンプ・シャッターは大阪サイレン製で統一されているほか、
コンスピキュイティ.JPG
近年更新の車両には「車両電源喪失時の視認性の確保」(=車両の電源が切れて無くなって赤色灯が作動しなくても、赤色灯の代わりに周囲に視覚的に自車存在をアピールすることで、気付かれずに追突されるといった事故リスクを低減する目的)の重要性からほぼマストとなった高輝度反射ライン(3M製コンスピキュイティー反射シート)が、先に更新された常備の車両や消防団の積載車同様取り付けられています。


タイヤ.jpeg
 また、装着タイヤに「オールシーズンタイヤ」が採用されており、夏⇔冬の履き替え要らずで、“衣替え”にかかる負担を減らすことに繋がるものと考えられます。
(他自治体では消防団車両のタイヤは通年でスタッドレスまたはオールシーズン、としているところも多いと聞きます。)
これは全くの余談ですが、最近自分の愛車も消防に倣って(?)オールシーズンタイヤに替えました。


 設計の方にお話をうかがったところ、今回のメーカーとしてのテーマは従来からのいわゆる“宇都宮仕様”を踏襲しつつ、完成車両のコンパクトさと十分な資機材搭載量を両立させることだそうで、素早い展開が必要な装備を極力車体外側にスマートに取り付け、シャッター庫内を大きく自由度の高いスペースとしているとのこと。(尚、後部シャッター内撮影忘れ。。。内部は上下2段に仕切られ、下段にはキャスター付背負器が2台入ってました。)うまく撮れませんでしたが、車上にはスペアタイヤや鋼管製二つ折りハシゴのほか、斧や掛矢、スコップなども取り付いていました。
P室上右.jpeg
P室上左.jpeg
右側艤装詳細.jpeg
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 また、これまでモリタ製団ポンプ車やジーエム製タンク車で搭載されていたものと同様の電子制御の液晶表示部のあるポンプ操作モニターを、ネイチャーでも標準搭載とすることになったそうです。
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モニター.jpeg
今回の車両に搭載されたネイチャーの電子制御システム・操作モニター部

 モリタ製のものではオプション(?)でこのモニター部にPTOスイッチが付いていて、ポンプ操作部からキャブ内に戻らなくても車外からPTO操作ができる、といった便利機能があるようですが、ネイチャー製のものでは同様の機能が標準搭載とされたそうです。


 近年では、モリタ以外では日本ドライケミカルがこの手のシステム開発に先鞭をつけ、自社製造車両への搭載にとどまらず、他の消防車メーカーにも供給している形態がよく見受けられます。


ドライ供給ジーエム搭載.jpg
ジーエムいちはらの電子制御システム・操作モニター部 (※訂正)


 日本国内では最もポピュラーな(?)天下のモリタ製モニター。こちらはもうかれこれ十数年前から液晶モニター式のものを標準化しており、世代もいくつも回ってもう何周目?というくらいにメジャー&マイナーモデルチェンジを重ねて熟成されています。
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モリタの電子制御システム「e‐モニター」。操作モニター・電子スロットル・電子圧力計が一体型で組み込まれており、ASSYのケースも型から作られたもので、造り込み度合いに格の差をかんじさせられます。


 しかし世界的に消防車業界を見ると、どうしても様々な面で遥か遠くに先行するのは、マギルスローゼンバウアーといった欧州勢であり、まだまだ日本勢はそれらに追従するという流れです。今後日本の消防車業界の中で各社が切磋琢磨することによって、世界に先駆けたより優れた消防車両や消防装備ができるとよいですね。
…最近はマギルスやローゼン、ツィグラーなど車両の写真ばかり眺めてたり、ミニカー集めてたりもっぱら欧州かぶれして…と、これまた余談中の余談でした。


 話を無理やり元に戻しますと、、、また来年度以降、更新実績に基づけば、消防団のポンプ車の更新は続く予定であることから、次回以降またどのような車両が来るのか、今から楽しみです。


前任車両
旧車両.jpeg
 平成14年式の車両からの更新となります。今では珍しい、三菱のキャンターをベースに、篠崎ポンプが艤装を手がけた車両でした。約20年の現役を終え、今後は第二の人生を将来の消防人の育成のために捧げるそうです。ひとまず、おつかれさまでした。



駄文散文失礼いたしました。




※本稿における内容はあくまですべて当方の趣味の範疇における個人的な認識・見解を多分に含むものであり、公的な認識・意図・目的とは大きく異なる場合があります。本記事に関する当該消防様へのお問い合わせ等はご遠慮願います。
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